2008年11月12日水曜日

「いつかギラギラする日」

いやー本当に面白い。作品全体が見せ場と言わんばかりのテンポのよさと暴れぶり。深作欣二監督によるバイオレンス映画の傑作だが、過小評価されぎみ。たぶん世代の違いだろう、ゲーム「GTA(グランドセフトオート」で発生するようなドライで荒々しいカーアクションと銃撃戦は今の世代向けといえる。

仲間を罠に嵌められた凶悪強盗犯、神崎(萩原健一)と、強盗ネタを持ち込むロック狂の不良、角町(木村一八)・裏切り者の麻衣(荻野目慶子)との間ですさまじい現金争奪戦が展開される。

要するに旧態然とした「ギャング同士の金の取り合い」なのであるが、ハリウッドの最低映画ような見せ場だけにこだわらず、アジトや武器商店のディティールの細かさ、度を過ぎないがアイデアに富んでいて荒々しいアクションが、旧新ギャング同士の金の奪い合いというストーリーに渋くマッチ。邦画はもっとこういう映画を撮るべきである。ハリウッドの猿真似では最低映画しかできないよ。

ただ、本作深作作品にしては珍しく音楽がOPの最初のほう以外まるで出来が悪い。
「ロックしろよ!ロック!」名言と共に再評価されるべき傑作である。

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