2010年4月4日日曜日

とられてたまるか!?/盗られてたまるか

『とられてたまるか!?』
@傑作

ファミリーコメディーとしてもブラックユーモアとしても低水準なのだが、武田鉄矢が最高に笑えると同時に応援したくなるという奇跡的な作品。

新興住宅街に一番乗りした唯野一家は、週一の頻度で明石屋さんま演じる泥棒の被害を受ける。
ところが、警備会社も警察も全員やってくるのは変人ばかり。(刑事が阿藤海というの凄すぎる)

とうとう泥棒にコケにされ、これではいかんと、一太郎(武田鉄矢)は家を改造。有刺鉄線に丸太を尖らせた柵を自作し、庭にはトラバサミをばらまき、玄関に堀をつくって二階にフォークリフトを設置ロケット花火の改造銃で泥棒を迎え撃つが、泥棒はカメラ付けたラジコンヘリでその様をみて失笑する。
「ここまでやるかぁ?」と明石屋さんま。

しかし、堀が夜間に凍結してしまい一太郎は、お気に入りの酒と日記を奪われてしまう。

とうとう一太郎は通信教育や古本で格闘技を研究。公園の遊具で肉体改造に励みだす。「気ィ!」と叫んで気孔で空き缶をひっくり返し、投げ縄でサボる部下の雑誌を引き裂き「さぁ。働こうかぁ?」などなど器用な技を身に付けていく。

さんちゃんはというと、本職はゲームのプログラマーの開発部長だが、企画がダブってお蔵入り。
急造で、趣味の泥棒の経験を生かして、泥棒が主人公のゲームを作っていく。
モチーフはもちろん唯野家。
半ばストーカー紛いに、さんちゃんは一太郎に電話をかける。
おちょくるさんまに一太郎は「おまえはぁ、俺の恋人だよ。」と、最高に男らしい宣戦布告。

双方、うだつの上がらないアラサー男児だったが。この映画史上最も無意味な戦いで、どんどんカッコいいおっさんに成長していく。

だがラストはひたすら笑うしかない。武田鉄矢は「家内安全」と書かれた赤い道着を纏って「おれはぁ!お前の命を頂く!」と明石屋さんまに絶叫。
明石屋さんまは、一太郎の最高の宝であるテレビを奪うために、フォークリフトで唯野家を破壊する。

もうものすごい。大好きな映画。

『盗られてたまるか』
@駄作
韓国製リメイク版。
原作の面白かった点である、駄目主人公VS駄目悪党の構図からオンリー1VSオンリー1の傍目にダサいが応援したくなる構図へと変貌していく様が無くなってしまっている。

というのも、泥棒役がソ・ジソプ。ゲーム製作で成功した大金持ちで、泥棒は本当に趣味でしか無くなっている。
パク・サンミョンのお父さんも、真面目に道場に通って本当に強くなってしまう。

それ以外は、いかんせん微妙な原作をただなぞるだけ。韓国映画らしく、回想などにエフェクトを多用するがだからなんですか?笑えませんよと。
笑えたのは、、新興住宅地のはずが、恐竜の遺跡が発掘されて、陸の孤島となっている家の解説と、土佐犬を買いに行く所。(変なところで親日的だ)

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